映画『The Summer/あの夏』公式サイト | 8月15日(金)より ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・ルーブル池袋、新宿武蔵野館 ほか 公開

映画『The Summer/あの夏』公式サイト
パネル展&ブックフェア at CHEKCCORI
映画『The Summer/あの夏』ご鑑賞予定の皆様へ(本編の内容に触れています)

COMMENT(順不同/敬称略)

主人公イギョン役 内田真礼

―イギョンを演じてみて印象に残ったこと
イギョンの心の揺れは、あまりにも自分に正しくて
こんな時、人は成長するのだなと思いました。
きゅんとするシーンの高揚感は、夏の映像とともに、
体温を感じられるものになっていて、
イギョンの心を追体験したような感覚になりました。
イギョンは心に嘘がなくて、もはや清々しい。
素直に生きる等身大の10代に、きらめきを感じました。

―これからこの映画を観る方に伝えたいこと
ふたりの瑞々しい青春が輝く映画です。
イギョンもスイも、人間らしく生きている。
2人の夏を覗いてみてください。
是非お楽しみに!

スイ役 伊瀬茉莉也

―スイを演じてみて印象に残ったこと
スイは、一見すると明るく快活な女の子ですが、
その内側には誰にも見せていない不安や寂しさ、
そして「好き」という気持ちに対してまっすぐすぎるほどの純粋さがあります。
そんな不器用で、でもとても愛おしい彼女の想いを声にのせて届けられるよう、心を込めて演じました。

―これからこの映画を観る方に伝えたいこと
高校生から大人へ
胸がギュッと締めつけられるような切なさと、
優しい光に包まれるようなぬくもりが交差する、
そんなかけがえのない時間を描いた物語です。

誰もが成長の中で一度は通る、戸惑いや葛藤、揺れる気持ち。
その時にどう選択したとしても、きっとそれは後の人生の糧となり、
自分の中で静かに息づいていくものだと思います。

この作品が、観てくださった方それぞれの大切な記憶や想いに寄り添い、
ふとした瞬間に心をあたためる存在になれたら嬉しいです。

日常の中での感情の機微がとても繊細かつ丁寧に描かれている作品だと感じました。
登場人物の表情の芝居のアニメーションが細かくて、シンプルな絵柄と背景の色彩の美しさに惹き込まれました。
1本の映画を作り上げるのはとても凄いです!尊敬します!

刈谷仁美(アニメーター、イラストレーター)

戸惑い、恋心、葛藤、すれ違い。
イギョンとスイの繊細な心の動きが手の描写から伝わってきて、アニメの美しさに圧倒されると同時に、
結末を知っているのに何度も胸が苦しくなりました。
二度と戻れないから永遠に瑞々しい「あの夏」を、ぜひお楽しみください。

古川綾子(原作翻訳者)

少女たちの長くて短い夏の物語。
時に重なり合い、時にすれ違う二人の恋愛はどこまでも詩的で淡く切ない。
後に人生を振り返った時に「忘れられないあの夏」となるであろうかけがえのない日々を夏の眩い光と優しい風が包んでいた。

ビニールタッキー(映画宣伝ウォッチャー)

このアニメーションの中には光が描かれている。
眩しいけれども決して熱を帯びていない。
そんな心地よい陽が射した風景は、懐かしくてとても清々しかった。
だからこそ、観終わった後にはそこにあったはずの陰(かげ)のことを思わずにはいられなかった。

ネジムラ89(アニメ映画ライター)

大人になりゆく途中にはさまざまな出来事が起こり、避けようもない苦痛だって経験する。
なかでも失恋の痛みは必ず。
イギョンとスイが過ごしたふたりの大切な日々が、鮮明な風景となって、忘れかけていた私たちの記憶を揺さぶる。

斉藤典貴(編集者)

映画はふたりの出逢いの瞬間からはじまる。
スイの蹴ったボールによってイギョンがかけていた眼鏡は吹き飛ばされ、露わになったその目でスイと視線がかち合う。
風に揺れる青々とした葉がイギョンの恋に落ちゆく心情を形象化し、瑞々しい初恋の記憶に、ハン・ジウォンの手がけるアニメーションが息を吹き込む。

児玉美月(映画文筆家)
パンフレット寄稿文「その飛翔にやがて手が届くまで」より冒頭一部抜粋